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10月1日(月)~11月11日(日)に開催された、「ポッキークリエイターズ」イラスト部門・コトバ部門の受賞作品が決定しました。
11月11日を記念して「ポッキー」をテーマに様々なジャンルのオリジナル作品を募集した「ポッキークリエイターズ」。
「ポッキー」または「ポッキーをモチーフにしたモノ」のイラストを募集した【イラスト部門】では、ポッキー擬人化やポッキー大好きなキャラクターのイラストから、こんなところにポッキーが…と驚かされるようなユニークなイラストまで、4,000作品以上ものバラエティに富んだイラストが集まりました。
また「ポッキー」を登場させたオリジナルのショートストーリーを募集した【コトバ部門】では、400文字という文字数制限のなかで様々に工夫を凝らしたストーリーが展開され、小説の公式企画としては過去最高となる約3,000作品の物語が投稿されました。
ポッキー愛にあふれる多くの作品に審査は難航しましたが、ついに入賞作品が決定しました。
それでは、受賞作品を発表いたします。
■イラスト部門
▼最優秀賞(1名)
・賞金11万円
・ポッキー111箱
・投稿作品をパッケージに印刷したオリジナルポッキー(10個)
『ポッキー食べる?』 / 湯味 さん
【受賞のポイント】
思い出と現在が同居する不思議な世界観。昔も今も、ポッキーは大切な人を元気にしてくれる、そんな想いが伝わってきました。この絵の向こう側に、想いを馳せることができる素敵な作品でした。
▼優秀賞(2名)
・賞金1.1万円
・ポッキー11箱詰め合わせ
『魔法少女ポッキー』 / RoboT(さんとうへい) さん
【受賞のポイント】
絵がうまいことはもちろん、ポッキーを擬人化したら、こんな女の子がいいな!と思ってしまいました。明るく元気で、周りも素敵な魔法で元気にしてしまう女の子。見ているだけで元気になれる。そんな作品でした。
『■1111基地■』 / ポ~ン(出水ぽすか) さん
【受賞のポイント】
独特の風合いで、応募作品の中では異質でした。自らのポッキーパーティの体験が元になっているとのことですが、“ワイワイ感”がしっかりと伝わってきます。ポッキーとの思い出が、このような印象で記憶に残って欲しい、そう思えた作品でした。
■コトバ部門
▼最優秀賞(1名)
・賞金11万円
・ポッキー111箱
・投稿作品をパッケージに印刷したオリジナルポッキー(10個)
地元を離れて、もうすぐ一年になる。
「あんたの夢、叶えておいで」
旅立つ時に太陽のような明るい笑みで私を送り出した母さん。私はその言葉を思い出す。けれど、現実はそううまくいかなくて。いつしか電話をかけることも少なくなっていた。
そんなある日。めったに鳴らない玄関のチャイムの高い声がした。私はパタパタと玄関に駆けていき、ドアの鍵を外す。
「宅配便です」
差し出された一つの箱。そこには母の名が書かれていた。
中には、一箱のポッキーがあった。けれどもその赤い箱は口が開き、二袋入っているはずの中身が、一袋しか入っていなかった。不思議に思いながら、そのポッキーを手に取る。するとそこから一枚のメモが出てきた。
『離れていても分け合えるよ』
たった一言。けれどもそれが、母さんらしい。ポッキーを一本、口にする。
その甘さに、塩辛さが混じった。
【受賞のポイント】
素敵すぎる作品!「わけあうココロ」というタイトルですが、これはTVCMのコンセプト。それを見事に独自の切り口で表現されました。「ポッキーを1袋だけ贈る」そんな発想は、まさに脱帽のひとことです。
▼優秀賞(2名)
・賞金1.1万円
・ポッキー11箱詰め合わせ
「パパ、あげる!」
テレビを見ていると、息子が目の前に差し出してきたのは、彼のおやつのポッキーだった。
「ありがとう」
ポッキーを受け取り、頭を撫でると、照れながらも笑顔を浮かべる。
頭を撫でるのをやめると、キッチンに立つ、妻のところへとかけていく。
「ママにも!」
自分と同じようにすると、妻もありがとうと、受け取っていた。
「いきなり、どうしたんだ?」
ポッキーを食べながら、こちらに帰ってきた息子に聞く。
彼はお菓子が大好きで、いつも独り占めしていた。分けてくれるのは、初めてだ。
「ぼく、お兄ちゃんになるから」
今、妻には新しい命が宿っている。彼は、そのことをとても喜んでいた。勿論、自分も。
これは、兄としての第一歩らしい。
ポッキーを食べ、またお礼を言う。
「おいしいよ。ありがとうな、お兄ちゃん」
「うん!どういたしまして」
満面の笑みを浮かべる顔には、チョコレートが付いていた。
【受賞のポイント】
分け合って楽しめるポッキーの良さを、子供の成長のヒトコマとして表現されていて、非常にあたたかい気持ちになれる作品。家族みんなの笑顔が目に浮かびました!
青い空、白い雲、落ち込む友人。本日、僕の友人が振られました。
「いや、いい感じの振られ方だったね」
「私彼氏いるの、二次元にって振られ方のどこがだよ」
「彼氏持ちだったんだね彼女」
「絶対お前からかってるよな」
「うん、からかってる」
「慰めろよ、こんな時くらい」
うっすら涙を浮かべる友人。慰めるねぇ。僕は鞄をあさって赤い箱を取り出した。
「はい、恋の味。元気出るよ」
「くれんのか?」
頷くと、彼はさっそく箱を開けてポッキーを食べはじめた。
「どう、元気出た?」
「おう、ありがとうな」
「ハッ菓子1つで傷が癒えるとは、生易しい失恋だな」
「そういうこと言うか、普通」
そう言って、2人して笑った。
「1本貰うよ」
ポッキーに手を伸ばすと、後ろから別の手が伸びてきた。
「いいもんもってるな」
担任だ。にやりと笑い、奴は赤い箱をさらっていった。
「あぁ! ポッキー」
「青春だねぇ」
【受賞のポイント】
男同士の会話という切り口自体が、応募作品の中では異質な存在でした。ただそれだけでなく、内容も小気味よいリズムで展開され、“ダチの気遣い”がぐっときました!
受賞者の皆さま、おめでとうございます。
イラスト部門・コトバ部門を含む各部門の受賞作品は、「ポッキークリエイターズ」公式ページでご紹介しています。
ぜひこちらもチェックしてみてください。
▼ポッキークリエイターズTOPページ
http://fun.pocky.jp/share/creators/index.html
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