pixiv事務局です。
pixivは「お絵かきがもっと楽しくなる場所」を目指し、スタートから約3年弱、自作サーバーと社内サーバールームでの完全自社運営を行ってきました。
サービス開始後は沢山のユーザー様にご利用いただき、会員数210万人、総投稿イラスト数1100万枚のコミュニティに成長いたしました。この度、より多くのユーザー様に安心してpixivをお使いいただくために、サーバー運用施設として株式会社IDCフロンティアのデータセンターを採用することにいたしました。
こちらのデータセンターには画像配信サーバーを43台増設し、データセンターの高速な回線を使用することで、より快適に画像をご覧いただけるようになりました。
また、バックアップ用サーバーも2台増設し、不慮の事故の際のデータの安全性がより高まりました。
さらに、自社データセンターとこちらのデータセンターとは専用線で直結する構成となっており、自社データセンターからの配信もより高速になっています!
というわけで、今回は、pixivを支えるサーバがpixivオフィスからデータセンターへの引越しレポートをお届けいたします。
pixivの自作サーバー「B-28型機(通称ベニヤ機)」は1台約5万円で制作ができます。
いままでの3年弱の間、pixivのサーバは、すべてオフィスの一角にて運用管理されていました。
7月某日…
暑い日差しの中、データセンターへの新サーバー設置作業を行いました。今日設置するのは45台の新サーバーのうちの15台です。
サーバーを車に載せて出発です。今日の主役はインフラ担当の飯田です。この日のために、大手1次プロバイダを飛び出してピクシブに入社し、1年弱。朝から気合はいりまくりです。
サーバー運搬に必須のアイテムが、こちら「止まるんです」という滑り止めシート。サーバーの間に挟んでいるものが、そのシートですね。飯田の前職の職場では、数千万円のルーターも「止まるんです」シートで重ねて車で運んでいたそうです。
御覧の通り、今回データセンターに増設するサーバーマシンは、メーカー製(HP)のものを採用いたしました。ピクシブといえば「自作サーバー」を自負していましたので、当然自作サーバーの搬入を検討していました(もちろんそのほうが安いですからね!)。データセンターさんからも「自作サーバーを持ち込んでいただいて大丈夫ですよ~」というお返事はいただいていたのですが、今回は効率的にラックに入ることを優先してメーカー製サーバーを採用することにしました。
データセンターの建物に到着。デカいです!勢い余って表玄関にサーバーを運んできてしまいましたが、優しい警備員の方が搬入口を案内してくれます。
データセンターのフロアまで運搬するときも、「止まるんです」が大活躍です。
こちらがpixivのラックです。「HPはレールが最高やで~」と飯田がはしゃいでいます。確かに、ドライバー不要でワンタッチでラックに取り付け可能な機構となっていて、その見事さに一同「オオオォ」と声があがりました。
ちなみに写真に写っているのは、今年高専を卒業して新卒でピクシブに入社したエンジニア、菅沼です。まだ20歳!
こちらがインターネット回線を引きこんでいるCiscoのルーターです。現在の契約では、常時2Gbps・最大4Gbpsのスピードで配信できます。ちなみに、飯田は自宅のルーターにもCiscoを使っています。
今日の引越し台数分の設置が完了しました。ワクワクしてきました!
IDCフロンティアさんのサーバーセンターは、コールドモールという冷却方式を採用しています。この方式ではカーテンで仕切ってラックだけを冷やすため冷却効率がよく、42U分フルでサーバーを詰め込んでも問題ないそうです。クール!
全部で2回の引越しにより、サーバ合計45台をデータセンターに移行してきました。今週のリニューアルに合わせて、こちらの45台のサーバー達も全台稼働を開始しております!
ユーザーの皆様のご支援で、データセンターを開設することができ、本当に感謝いたしております。
今後ともピクシブをよろしくお願い致します。